「超かっこいいい自作キーボードを作る本 Vol.1」の付録。
デカールを貼り付けるための手順を写真でまとめました。
机の上に用意するものはこんなかんじ。
茶色のコップに水が入っていて、その隣の青いペーパータオルはめっちゃ濡らしてあります。
英語の瓶は秋葉原のラジオ会館8階で、ボークスの店員さんに「ファレホのポリウレタン・グロス・バーニッシュ」くださいって言えば買えます。コレは水性のポリウレタン塗料で入手性が悪いのが難点ですが、有機溶剤を使わないので手軽です。
※塗料とキーキャップの材質の組み合わせ特性の関係上、尖った物(爪とか)で強いちからを掛けてしまうと、全体が脱皮したみたいに剥がれ落ちることがあります。
現状防ぎ方が不明なので、剥がれたら随時貼り直しています(求ム知見)
有機溶剤がきにならなければ、GSIクレオスさんのMr.カラーのスーパークリアーIIIとMr.うすめ液でも同様の作業ができます。塗料がより強い溶剤を使っているので、ポリウレタン・グロス・バーニッシュよりも強固に固定できます。
こっちはヨドバシカメラとかビックカメラとか各模型店で買えると思います。
この2種は用途が同じなので、以後クリア塗料と呼びますね。
それでは、XDAキーキャップの上にESCキーの刻印を入れてみましょう。
まず、帯状にデカールをカットして、必要な部分だけ切り取ります。
ESCの周りに、少しだけ余白があり、TABキーとは接続していません。その細い隙間を切ってください。
そしたらピンセットで摘みます。これを水に1秒位漬けます。
引き上げたら、ビチョビチョに濡らしたキッチンペーパーに紙側を向けて置きます。紙の方から水が浸透して、デカールが貼れるようになります。
さて、この瞬間にキーキャップ貼り付け位置にマークフィットをぬります。
追加の糊+デカールを軟化させる液体です。DSA/XDAキーキャップは表面をサラサラにするために微妙な凹凸があるので、この作業重要です。
塗っている所。
DSA/XDAキーキャップには縦横がありますので、正しい位置に塗布してください。
裏をむけて数字が読めるのが縦方向だと思うんですが、一度軸に挿してみるとわかりよいです。
なぜか90度方向に2つ数字が書いてあるDSAキャップがあったりします(かなり困る)
マークフィットを塗っている間に、デカールが浮いてくるのでキッチンペーパーから取り上げて、表面をちょいちょいとずらしてみます。
ぬるっとズレたらOK 軽い力でズレないようだったら、もう一度濡らしてみてください。
デカールの周りに不要なビニールの膜みたいなものがワクのように配置してあります。
コレは貼り付けないので捨ててください。
ダメだピンぼけで見えねえ(念力で感じるんだ)
ESCの本体だけをキーの上に置きます。
マークフィットの上に浮かんでいる状態になります。
なので、ピンセットか綿棒で優しく貼り付けたい位置に移動させます。
位置決めできたら、綿棒でデカールとキーキャップの間から空気を押し出します。
キーキャップの表面と平行に持ってころころと転がしてやるのです。
すると、バッチリ場所が決まります(稀に綿棒にくっついて戦争が始まります)
ESCの場所が決まったら、クリア塗料で保護します。
クリア塗料はかなり粘度の高い塗料なので、指定のうすめ液で2倍位に薄めます。
ポリウレタン・グロス・バーニッシュは、水で薄められます。
スーパークリアIIIはMr.カラーうすめ液(シンナー)で薄めます。
クリア塗料は薄めると伸びが良くなって塗りやすくなります。
さらに、筆ムラも出にくくなるのでいい感じに薄めてください。
スーパークリアIIIを利用する場合、塗料を薄めすぎるとデカールを破損する場合があります。うすめ液がシンナーなのでデカールを溶かしてしまうようです(むずかしい)
キーキャップの天面全体に塗った状態。
ご覧の通り、ホログラムはきれいに目立っています。
埃がつかないように、蓋のできるケースに入れて乾燥させてください。
乾燥前に触らないように注意してください。特に生乾きで触ると確実に指紋がのこります。その場合は、もう1回薄めたクリア塗料を塗ると目立たなくなります。
この後ツヤ有りトップコートをスプレーするとより強くなりますが、個人的にはクリア塗料がキーキャップの貼付け面全体に塗布してあれば、十分実用的な強度になると感じています。
ベシベシ貼っていくとこうなります。
3キーの右手前は塗料の筆ムラが目立ちますね。こうならないようにむら無く塗れるようになると最高なのですが、筆塗りだと少し難しいかもしれません。
なお、CHOCタイプのキーキャップに貼る場合、アルファベット数字などは前面にはりつけるとサイズオーバーしますのでご注意を。
詳細な貼り付け方はGitHubも御覧ください。
トップコートは吹いておいて損はないのですが、湿度が高い日に作業すると白化してしまうので、晴れが続いた日に作業するのがおすすめです。
以上、貼り付け手順でした!