しっぽをくるん

ぺらねこのにっき

20170109

7th Rangeland

地球圏に残された7箇所の生存可能地区のうち、最も月に近い場所である。

この街は月人領との租界として、ギリギリ人類に残されている土地であり、戦端が開かれた場合には、月人に支配されることは容易く想像できる。

月人の本領である月、そこから地球へと至る距離は38万キロ。この虚空の中、唯一の航宙宇宙港が7th Rangelandなのであった。

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この宇宙港には、付帯して繁華街が儲けられている。それは、山手線沿線をモチーフにしている。それも2010年代のものだ。ネオン(その当時も古めかしかったが)きらびやかな街であり、昼も夜も輝いている。

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街を歩く者たちは、思い思いの格好をしているが、ノーマルスーツを身につけるものは少ない。与圧され、酸素も存分に供給されて来た区画なれば、宇宙では日常茶飯事であるエア漏れなど、ここでは気にしないと言うような態度である。

人口都市であることを考えれば、十分なサイズではあるが、高層化した建物も実際はなにに使われているか不明であり、商売だけでなく何らかの機能が持たされていると考えるのが妥当である。

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路面はアスファルトであり、非効率的な自動車もわざわざ運用されている。歴史保存地区であるかのようだ。ハイブリッド材への転換が進められているが、地主(これも古い概念だな)の意向などもあり、遅々として進まない。